縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

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今回はちぢむプラバンについて解説します。プラ板の収縮の謎に迫りたいと思います。

プラバンとは?

プラバンとはプラスチック製の板の略称です。

プラバンの成分は?

趣味工作用のプラバンに用いられる素材の多くは、『ポリスチレン』と呼ばれる合成樹脂です。『ポリスチレン』は、『スチロール樹脂』とも呼ばれます。略号は『PS』。

ガンダムのプラモデルをはじめ、模型のプラモデルは主に『スチロール樹脂』というプラスチックが使われています。(プラモデルの中には、ABS樹脂などを使ったパーツもあったりします。なお、ラジコンカーなどのボディに使われる素材の多くは、『ポリカーボネート樹脂』というプラスチック。)

ちなみに『スチロール樹脂(ポリスチレン)』に、発泡剤を混ぜた素材が、おなじみの「発泡スチロール」です。

プラバン(ポリスチレン)だったら、全部ちぢむ?

すべてのプラバンが縮むわけではありません。縮まないプラバンもあります。模型工作用のタミヤの通常のプラバンは、熱を加えても収縮しません。

縮むプラバンを厳密に言えば「縮む」というより「元に戻る」と表現するほうが正確でしょう。

「縮むプラバン」の正体は、薄く延ばされたポリスチレンの板です。薄く延ばされたプラバンは、熱を加えられることによって元の状態に戻ろうとします。

熱して収縮したプラバンというのは、元の厚みに戻ったプラバンというわけです。「縮むプラバン」とは「熱を加えると元の厚みに戻るプラバン」です。

薄い縮むプラバンの収縮率は高い

原理的に薄い縮むプラバンのほうが収縮が大きいです。例えば、0.4mmの縮むプラバンと0.2mmの縮むプラバンを比較すると、薄い0.2mmのプラバンのほうが縮みは大きくなります。

縮む方向で収縮率が違う?

プラバンの方向によって収縮率は変わってきます。

この原因は簡単です。プラスチックを2段階で板状に延伸しているため、縦方向と横方向で差が出ることになります。

このような加工で製作されたものを、2軸延伸ポリスチレン(OPS)と呼びます。

基本的に縮むプラバンは2軸延伸ポリスチレン(OPS)です。ネット上では、この縦横の収縮比を公開しているところもあるようですが、プラバンの個体差に左右されるので、正確な収縮比を計算するのは困難だと思います。

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