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ミニもの

ドールハウスなどの主に1/12サイズのミニチュアを製作

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

ミニチュア作りの材料・道具


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縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

縮むプラバンについて。

◆ プラバンとは?

プラスチックの板を略して『プラ板(プラバン)』と、一般的には呼んでいます。

◆ プラバンの成分は?

プラバンに用いられる素材の多くは、『ポリスチレン』と呼ばれる合成樹脂です。『ポリスチレン』は、『スチロール樹脂』とも呼ばれます。略号は『PS』。

ガンダムなどの、いわゆるプラモデルの多くは、『スチロール樹脂』というプラスチックが使われています。(プラモデルの中には、ABS樹脂などを使ったパーツもあったりしますけど…。なお、ラジコンカーなどのボディに使われる素材の多くは、『ポリカーボネート樹脂』というプラスチック。)

ちなみに、『スチロール樹脂(ポリスチレン)』に、発泡剤を混ぜた素材が、おなじみの「発泡スチロール」です。

◆ プラバン(ポリスチレン)だったら、全部ちぢむ?

ポリスチレンだったら、全て縮むという訳ではありません。縮むプラバンと、縮まないプラバンがあります。

例えば、発売時に実験をしたのですが、タミヤから販売されている薄いプラバンである「プラペーパー」シリーズは、熱を加えても、ほとんど縮みませんでした。

具体的に言うと、ポリスチレン(PS)を延伸加工した『二軸延伸ポリスチレン(OPS)』が、縮むプラバンの正体です。

◆ 延伸ポリスチレンが縮む原理は?

厳密に言えば、「縮む」と呼ぶのは、正しくありません。「元に戻る」と呼ぶほうが正確でしょう。

「縮むプラバン」は、薄く伸ばされたポリスチレンが、熱を加えられることによって、元の状態に戻ろうとする原理を利用した製品です。

熱せられて、薄く伸ばされたポリスチレンは、冷めると、元の大きさに戻ろうとするのですが、薄く伸ばされた状態のまま冷やされて、製品化されています。

◆ 薄いプラバンほど、よく縮む?

薄く伸ばされた状態のプラバンほど、収縮率が大きくなるので、例えば、0.4mmの縮むプラバンと、0.2mmの縮むプラバンを比較すると、薄い0.2mmのプラバンのほうが、縮みは大きくなるでしょう。

◆ 縮む方向で収縮率が違うのはなぜ?

この原因は簡単で、延伸加工する段階で、X軸・Y軸に伸ばす率が異なるからです。

図解すると…。

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

まず、一方向に伸ばしてから、もう一方の方向に伸ばすので、熱を加えた時の収縮率に差がでます。

均等に延伸できれば良いのですが、技術的な問題や、何よりコストの問題で、均一に延伸するのは現実的な方法ではありません。

いろいろ、ネット上では対策が書かれていたりしますが、収縮の縦横比を解決できる特効薬的な方法は、なかなか難しいでしょうか…。製造原理を考えると、同じ1枚のプラバンであっても、そのプラバンの部位によって、収縮率が変わってくることは、充分ありえますから。

◆ プラバンに透明や白があるのは?

これは、延伸ポリスチレンに限った話ではありませんが、もともとのポリスチレンは透明です。これに、ゴムを添加して、プラ板を白くしたりしています。

ですから、透明なプラバンは硬くて折れやすかったりしますね。白いプラバンは、ゴムが加わったせいでしょう。透明プラバンよりも、少しだけ、しなり・粘りがあるようです。

模型用のプラ板では、白の他に、黒やグレー、黄色のプラバンなども市販されています。

縮むプラバンで、白といえば、タミヤ製が定番でしょうか。

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

最近は、上記の画像左のように、100円ショップのキャンドゥで、白い縮むプラバン(0.3mm厚)が売っています。ダイソーの白いプラバンは、透明プラバンを白くコーティングしたもので、表面がザラザラしていますから、個人的には、あまりオススメしません。(ミニチュアの原型作りを考えると、ザラザラの質感を利用できるケースもありますが…。)

◆ 縮むプラバンの接着は…?

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

個人的なオススメの接着剤は、プラモデル用の接着剤であるプラセメントの「流し込みタイプ」(画像右)です。接着する場合は、これを少量使いましょう。

通常のプラセメントを使った場合、溶剤が強すぎて、縮んでいない薄い状態の延伸ポリスチレンだと溶けやすいので…。(特に、0.2mmくらいの薄いOPS。)

あとは、エポキシ系の接着剤もオススメですね。

ちなみに、延伸ポリスチレンは、縮んでいない薄いままで、溶剤の強い塗料を塗っても、溶けたり・へこんだりしますから、要注意。

◆ 縮むプラバンを使う

最後に、プラバン工作を。この辺は、ネット上に、たくさん掲載されていますが、いちおう…。

わかりやすく、100円ショップのキャンドゥで買った、白いプラ板(0.3mm)を使いましょうか。

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

約4cmの正円に切り出しました。

アルミホイルを敷いて、プラ板をトースターに投入。

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

アルミホイルは、L字に曲げています。このほうが、熱源から浴びる熱量をコントロールしやすいのと、取り出すときに、持ち手になって便利だからです。(特に、白いプラバンは焦げやすいので、熱源から近い方に、「ひさし」を作っておく。)

トースターの電源をオン。

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

↓ぐにゃぐにゃ曲がって…。

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

だんだんと、平らになっていきます。

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

頃合いを見計らって、オーブンを止め、アルミホイルごと取り出し、本と本の間に入れてプレスしました。

↓完成です。

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

比較すると、収縮の程度がわかりますね。

縮むプラバンの原理(仕組み)と縮む縦横比が違う理由

次回からは、縮むプラ板を利用した、ミニチュアの原型作りを紹介する予定です。

» 縮むプラバンを使って小さな文字を作る

【追記】 書き忘れましたが、我が家では、調理用のオーブントースターと、工作用のオーブントースターの2台を使い分けています。工作用は、安いもので充分です。Amazonだと、以下の機種が安かったりしますね。